No.58 |
「旨い水と除菌効果」 セパレーターシステム工業株式会社 顧問 山地信幸 松澤 皓三郎 松澤 慎二 「水」を番地に付けて、どのような―「酸性水なの」・「中性水なの」・「アルカリ性水なの」―と各種の水を指定する試みを「pH−ORP−Pe」(水素イオン濃度―酸化還元電位―電子要求濃度)で試みた。 特に食塩水の電気分解について生成される水の番地指定を図1に示した。 因みに、血液の番地を中心としてその電解水としての「酸性水−アルカリ性水」の経時的挙動を図1で図解した。「リンゲル注射液」として用いられる「生理食塩水」のpH-ORP-Peが血液と約同等番地であることは図より明白である。 そして「旨い水」も15℃近傍でpH−ORP−Pe共に血液番地に近いほど「旨く」感じることが盲目テストで明らかになった。 食塩電解水を用いた除菌力水はpH2.5、ORP1.3Vで指定され、この水を強電解酸性(化)水という。 電解水の除菌の特徴は@瞬時殺菌できるA全ての菌の殺菌能を持つ。B耐性発生がなく、副作用がない、という@、A、Bの同時効果がその特徴である。 次亜塩素酸ソーダーでは同効果は期待できない。よって物理化学的性能を電解水に求めると、pH=−log[H+]であり、Pe=−log[e-]である。 これはpHが小さい(酸性側)ことは酸性O2-が多くH+の要求度が高くPeが大きい時は電子要求度が高いことを意味している。 菌の単純細胞はタンパク構造体のチャンネルを形成している。このタンパク構造体の端はプラスかマイナスに帯電していて、この帯電体が高Peの強酸化水に接触すると、マイナスの電荷が瞬時に奪われる。よってタンパク構造体は破壊され、細胞膜は破れ、内部DNAが流出して死滅する。この現象は、細菌の種類に依存しない。 当然のことながらpH11前後の場合は逆にプラス電荷が瞬時に奪われることが言える。 これらの現象は電気エネルギーとして得られたPeの現象に依存しているといえる。 例として、電解水の除菌の威力を黄色ブドウ球菌や大腸菌を用いて示した。
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(これは、「第10回JICC洗浄技術フォーラム(平成17年9月1日開催)より、講師のご好意で作成頂きました“要旨”です。)